金利上昇リスクを現実的に考えてみる

変動金利型の住宅ローンは、

市場の金利に応じて適用金利が変わる仕組みになっており、

金利が上がった場合は、

これに連動して返済額が増えることになります。

ただ、そうそう返済額が変わってしまうとなると、

返済計画が非常に立てにくくなるため、

変動金利型の住宅ローンは、金利が上がったとしても、

5年間は返済額が変わらないようになっているし、

もし5年後に金利が上がってしまったとしても、

増額率の上限を25%と決めています。

と、ここまでの説明であれば、

もし金利が上がってしまったとしても、

5年間は返済が安定しているわけだし、

5年後の見直しの時も、

1.25倍以上の返済額にはならないのだから、

それほど大きなリスクがないんじゃないか?

と考えてしまうかもしれません。

ですが、これを数字化して考えてみると、

とてつもなく恐ろしい現実が見えてきます・・・

おはようございます。

シンプルノート曽於・鹿児島野元です。

では、この恐ろしさを、

シュミレーションしていってみましょう。

あなたが借入れする住宅ローン金額を3000万円、

金利1%、35年返済の元利均等支払い、ボーナス返済なし、

として計算していってみますね。

この条件の場合、毎月の返済金額は84,765円となります。

そして、2年間この金利のまま変わらず返済していったとしたら、

2年後の利息の計算は、

28,553,730円(残高)×1%÷12ヶ月=23,794円

ということになります。

ということは、返済額の84,765円から23,794円の利息を

差し引いた60,891円が元金ということになります。

つまり、金利上昇さえなければ、

25回目の返済では、元金が約6万円減るということになります。

しかし、もし金利が上がってしまったとしたら???

ちょっと極端ですが、

2年後の金利が3%になってしまったとして、

シュミレーションしてみると、その金利額は、

28,553,730円(残高)×3%÷12ヶ月=71,384円

になってしまいます。

となると、返済額が84,685円のまま変わらないため、

減っていく元金の額は、

84,685円から71,384円を差し引いた

たった13,301円ということになってしまいます。

つまり、せっかく返済しても、

金利上昇のせいで元金が全く減っていかない・・・

という状況を引き起こしてしまうというわけです。

また、3%ならまだ元金が減っていますが、

これが4%となってしまったとしたら、

28,553,730円(残高)×4%÷12ヶ月=95,179円となり、

利息が毎月の返済額を上回ってしまうことになります。

となると、元金が全く減らないどころか、

逆に、未払い利息が積み重なっていってしまうことになります。

84,685円から95,179円を差し引いた10,494円の未払い利息が・・・

もし、この状態が残り3年間続いたとしたら、

10,494円×36ヶ月=377,784円もの

未払い利息が積み重なってしまうということですね。

もちろん、今の市場の流れを見ている限りでは、

住宅ローン金利が一気に2%も3%も

上がることは考えにくいわけですが、

過去に遡れば、1年の間で2%上がったこともあれば、

2年の間で3%上がったこともあるため、

絶対に可能性がゼロだとは言えません。

ですから、この事実もしっかり理解した上で、

変動金利は選ぶようにしていただければと思います。

それでは、次回は、

変動金利の変動金利の仲間である

固定金利選択型住宅ローンについて、

少し詳しくお伝えしていきたいと思います。

地方銀行が取扱う住宅ローンは、

このタイプが主力商品となるので、

ぜひぜひ次回もお読みいただければと思います。 それでは、、、

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